「年齢を重ねると、接骨院には通えないの?」「高齢者でも保険は使えるの?」そんな疑問をお持ちの方は少なくありません。
結論からお伝えすると、接骨院に年齢制限はなく、高齢者の方も安心して通院いただけます。
ただし、加齢による身体の変化を踏まえた配慮や注意点があることも事実です。
本記事では、接骨院の現場経験をもとに、高齢者の方が安全・安心に施術を受けるための情報をわかりやすくお届けします。
目次 ①高齢者と接骨院の関係——何歳でも通えるの? |

接骨院に法律上の年齢制限は設けられていません。
70代・80代はもちろん、90代の患者さんが通院されているケースも珍しくなく、現場では幅広い年代の方をお迎えしています。
ただし、高齢になるにつれて身体の状態は個人差が大きくなるため、施術内容や通院ペースを個別に調整することが重要です。
接骨院とは?柔道整復師が行う専門的なケア |
接骨院は、国家資格である「柔道整復師」の免許を持つ専門家が、骨・関節・筋肉・腱・靭帯などのけがや不調に対してアプローチする施術所です。
柔道整復師は、医師とは異なる専門的な知識と技術を持ち、骨折・脱臼・捻挫・打撲・肉離れといった外傷を中心に対応します。
薬を使わず、手技(マッサージ・整復・固定など)を主体とした施術が特徴で、身体への負担が少ない点は高齢者の方にも好評です。
高齢者の身体的特徴と施術上の配慮 |
年齢を重ねると、骨密度の低下・筋力の衰え・関節の柔軟性の低下・皮膚の薄さなど、さまざまな身体的変化が起こります。
接骨院の柔道整復師はこうした変化を熟知した上で施術にあたるため、若い方と全く同じ施術を行うわけではありません。
圧のかけ方・施術時間・使用するアイテムなど、すべて患者さんの状態に合わせて調整します。
特に骨粗しょう症が疑われる方や、すでに診断を受けている方については、柔道整復師へ事前にお伝えいただくことが非常に重要です。
症状の程度によって異なりますが、必要に応じて整形外科との連携をご提案することもあります。
接骨院は高齢者にとって「敷居が低い」存在 |
整形外科は予約待ちが長かったり、検査・レントゲンを含むため通院の負担が大きくなりがちです。
一方、接骨院は予約なしでも来院しやすい院が多く、施術時間も比較的短いため、体力的に無理なく通えるという声を高齢者の患者さんからよく聞きます。
「病院に行くほどではないけれど、痛みが気になる」という段階での相談先としても、接骨院は非常に利用しやすい環境です。
②接骨院で受けられる施術の種類と高齢者への対応 |

接骨院でできる施術は大きく「健康保険が適用される施術」と「自費で行う施術」に分かれます。
高齢者の方が抱えやすい症状の多くに対応できますが、適用条件を正しく理解しておくことが大切です。
柔道整復師が丁寧に説明しますので、まずは気軽にご相談ください。
健康保険が使える施術(急性・亜急性の外傷) |
接骨院で健康保険が適用される施術は、以下の急性・亜急性のけがが対象となります。
・骨折(医師の同意が必要な場合あり)
・脱臼(医師の同意が必要な場合あり)
・捻挫
・打撲
・肉離れ(筋肉の損傷)
高齢者に多い「転倒による骨折」や「段差でのつまずきによる捻挫・打撲」は、健康保険の対象になるケースが多く、経済的な負担を抑えながら施術を受けることが可能です。
ただし、慢性的な肩こりや腰痛、変形性関節症による痛みなどは保険適用外となります。
症状の程度によって異なりますので、柔道整復師に詳しく状態をお伝えください。
自費施術——慢性症状・予防・コンディショニング |
慢性的な肩こり・腰痛・膝の違和感・姿勢のくずれなどは、保険適用外となりますが、自費施術として対応できる接骨院が多くあります。
電気療法・温熱療法・手技による筋肉へのアプローチなど、症状に合わせた施術を選択します。
高齢者の場合、「痛みを取る」だけでなく「転倒予防のために筋肉を整える」「日常動作をラクにする」といった目的で来院される方も増えています。
肩こりへのアプローチ
高齢になると首・肩まわりの筋肉が硬くなりやすく、慢性的な肩こりに悩む方は非常に多くいます。
接骨院では、肩こりの原因となる筋肉の緊張・血行不良に対して、手技や温熱・電気療法などを組み合わせた施術を行います。
肩こりが長期化している場合は、頸椎や姿勢のくずれが関係していることもあり、柔道整復師が全体的にチェックした上で施術方針を提案します。
骨折後のリハビリ的アプローチ
高齢者に多い大腿骨や手首の骨折後、整形外科での治療が一段落した後に「動かし方の指導」「筋力の回復」を目的として接骨院に通われる方もいます。
柔道整復師は骨折の治癒過程に関する専門知識を持っており、骨折後の回復段階に応じた安全な施術が可能です。
ただし、医師の治療が継続中の場合は必ず医師に相談の上、連携を取りながら進めることが必要です。
③高齢者が接骨院に通う際の注意点 |

接骨院に通うこと自体は高齢者でも問題ありませんが、安全に施術を受けるためにいくつかの注意点を事前に把握しておきましょう。
特に持病や服薬がある方は、初回来院時に柔道整復師へ詳しくお伝えいただくことが施術の質と安全性に直結します。
ここでは現場でよく見られる注意点を具体的にご紹介します。
骨粗しょう症がある場合の注意 |
骨粗しょう症は骨の密度が低下した状態で、軽い衝撃でも骨折しやすくなるため、施術の強さや方法に特別な配慮が必要です。
接骨院の柔道整復師は骨粗しょう症の知識を持っていますが、患者さん本人から「骨粗しょう症の診断を受けている」とお伝えいただくことで、よりリスクに配慮した施術計画を立てることができます。
整形外科で骨密度検査を受けていない方は、一度検査を受けてから接骨院に通院することをおすすめします。
持病・服薬がある場合の情報共有 |
高血圧・糖尿病・心疾患などの持病がある場合、施術中の体への影響を考慮する必要があります。
血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)を服用中の方は、内出血のリスクが高まるため、柔道整復師が施術の強さや方法を調整します。
お薬手帳をお持ちの場合は、初回来院時に見せていただけると、より安全な施術計画を立てることができます。
「薬の名前がわからない」という方でも、どんな病気で通院しているかをお伝えいただくだけでも柔道整復師が対応を判断できます。
通院頻度の目安と通院期間 |
通院頻度は症状の種類・重さ・回復スピードによって個人差があります。
急性のけが(捻挫・打撲など)であれば、最初の1〜2週間は週3〜5回の通院が必要なケースもありますが、症状が落ち着いてきたら徐々に頻度を下げていくのが一般的です。
慢性症状の場合は週1〜2回から始め、状態を見ながら調整するケースが多くあります。
「何回通えば治るのか」という質問はよくいただきますが、症状の程度によって異なります。
柔道整復師が定期的に状態を評価しながら、その都度通院頻度・期間の目安をお伝えするのが適切な対応です。
「いつまでも通い続けなければいけないの?」という不安を感じた場合は、遠慮なく柔道整復師にお尋ねください。
施術は痛いの?高齢者への施術強度について |
「施術が痛そうで怖い」というのは、初めて接骨院を検討する高齢者の方からよく聞かれる声です。
一般的には、接骨院の施術は「痛みをとるために無理な力をかける」ものではなく、心地よい圧の手技や温熱・電気などを組み合わせるケースがほとんどです。
施術中に痛みを感じた場合は、遠慮せずにすぐ柔道整復師に伝えてください。強度は随時調整できます。
高齢者の方に対しては、皮膚の薄さや筋肉の状態を見ながら、通常よりも優しい施術を心がけるのが接骨院現場の基本です。
④保険適用・費用について知っておきたいこと |

費用の不安は通院を迷う大きな理由のひとつです。
高齢者の場合、健康保険や後期高齢者医療制度を活用することで、自己負担を抑えながら施術を受けることができます。
ただし、どんな症状でも保険が使えるわけではないため、正確に理解しておくことが必要です。
健康保険が使える条件と注意点 |
前述のとおり、接骨院で健康保険が使えるのは「急性・亜急性の外傷(骨折・脱臼・捻挫・打撲・肉離れ)」に限られます。
「昨日転んで足をひねった」「荷物を持ち上げたら腰に激痛が走った」といった明確なきっかけがある症状が対象のイメージです。
「なんとなく長年ある肩こりや腰痛」「加齢による関節の変形」などは保険適用外となりますので、来院前に柔道整復師に症状の詳細を説明し、適用可否を確認することをおすすめします。
後期高齢者医療制度の活用 |
75歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度では、医療費の自己負担割合が1割(一定以上の所得がある方は2〜3割)となっています。
接骨院でも健康保険適用の施術に対して同様に適用されるため、自己負担額は比較的少なく済む場合がほとんどです。
保険証(後期高齢者医療被保険者証)を必ず持参するようにしましょう。また、マイナ保険証での確認が可能な接骨院も増えています。
費用の目安(保険適用・自費の場合) |
費用はケースによって差がありますが、おおよその目安をお伝えします。
保険適用の場合
・自己負担1割(後期高齢者):1回あたり数百円〜1,000円前後が目安
・自己負担3割(70〜74歳の一部):1回あたり1,000〜2,000円前後が目安
※施術内容・部位数・通院院によって変動します。
自費施術の場合
・1回あたり1,500〜5,000円程度が一般的な相場
・施術内容・時間・使用機器によって差があります
初回来院時に費用について丁寧に説明してくれる接骨院を選ぶことが大切です。
不明点があれば、遠慮せず事前に問い合わせてみてください。
⑤整形外科・整体との違いと上手な使い分け |

「接骨院と整形外科、どちらに行けばいいの?」「整体と何が違うの?」という疑問は非常によくあります。
それぞれの役割と強みを理解することで、症状に合った適切な選択ができるようになります。
ここでは高齢者が迷いやすいポイントを整理します。
接骨院と整形外科の違いと使い分け |
整形外科が向いているケース
・強い痛みや腫れがあり、骨折・脱臼が疑われる
・レントゲンやMRIなどの画像検査が必要と感じる
・手術や薬物療法が必要な可能性がある
・変形性関節症など、医師の診断・治療が必要な慢性疾患がある
接骨院が向いているケース
・捻挫・打撲・肉離れなど急性のけがで、骨折が疑われない
・整形外科での治療後、回復期のサポートが必要
・慢性的な肩こり・腰痛を自費施術でケアしたい
・通院しやすい環境で継続的なケアを受けたい
接骨院と整形外科は「競合」ではなく「連携」できる関係です。どちらか一方だけに絞る必要はなく、症状に応じて使い分けることが最善の選択につながります。
整体との違い——資格の有無が大きなポイント |
整体は国家資格が不要なため、施術者の技術・知識に大きな差があります。
一方、接骨院の柔道整復師は国が認定した国家資格保有者であり、解剖学・生理学・病理学など医療に準じた教育を受けています。
高齢者の方は骨・筋肉・関節に注意が必要な状態であることが多いため、国家資格を持つ柔道整復師が在籍する接骨院で施術を受けることを強くおすすめします。
健康保険が使えるのも、整体ではなく接骨院(柔道整復師)ならではの特徴です。
予約は必要?来院前に確認しておきたいこと |
接骨院によって予約制・当日受付・予約推奨など対応が異なります。
高齢者の方は移動に時間がかかる場合もあるため、事前に電話やウェブで確認してから来院するのが安心です。
初回は「症状の説明」「問診票の記入」などに時間がかかることが多いため、時間に余裕を持って来院することをおすすめします。
「一人での通院が難しい」という方は、家族の付き添いについても事前に問い合わせてみてください。
よくある質問(FAQ) |

Q1. 高齢者でも健康保険は使えますか? |
はい、高齢者の方も健康保険を使って接骨院で施術を受けることができます。
75歳以上の方は後期高齢者医療制度が適用され、自己負担は原則1割となります。
ただし、保険が使える施術は急性・亜急性の外傷(骨折・捻挫・打撲・肉離れなど)に限定されており、慢性的な肩こりや加齢に伴う腰痛などは自費施術となる点にご注意ください。
詳しくは来院時に柔道整復師が丁寧に説明しますので、まずはご相談ください。
Q2. 施術は痛くないですか?高齢なので心配です。 |
接骨院の施術は、強い力で患部を押したり引っ張ったりするものばかりではありません。
高齢者の方には、皮膚や骨・筋肉の状態を考慮した上で、優しい圧での手技や温熱・電気療法を中心とした施術を行うことが一般的です。
施術中に「痛い」「不快」と感じた際は、すぐにお声がけください。柔道整復師は随時強度を調整します。
来院前の不安も、電話や初回問診の際に何でもお伝えいただければ丁寧に対応いたします。
Q3. 骨粗しょう症があっても接骨院に通えますか? |
骨粗しょう症の診断を受けている方でも、多くのケースで接骨院への通院は可能です。
ただし、骨折リスクを踏まえた特別な配慮が必要なため、必ず初回来院時に柔道整復師へその旨をお伝えください。
骨密度の状態・整形外科での治療内容・服薬状況なども共有していただけると、より安全な施術計画が立てられます。
場合によっては医師との連携が必要なこともありますので、「医師の判断が必要な場合もあります」という点も念頭においておいてください。
Q4. 何回通えばよくなりますか? |
症状の程度・種類・年齢・身体の状態によって大きく異なるため、一概に「○回で治ります」とお伝えすることは難しい状況です。
一般的には、急性のけがの場合は数週間〜1〜2か月が目安になることが多く、慢性症状は長期的なケアが必要なケースもあります。
接骨院では定期的に状態を評価しながら、「次のステップ」を柔道整復師がご説明します。
「いつまで通えばいいの?」と感じたら、遠慮せずにご相談ください。
Q5. 一人での来院が難しい場合はどうすればよいですか? |
家族の付き添いやヘルパーさんとの来院は、多くの接骨院で対応しています。
「車いすで通いたい」「段差があると難しい」といったお体の状況についても、事前に電話でご相談いただければ、スムーズにご案内できる準備を整えることが可能です。
訪問施術を行っている接骨院(柔道整復師による訪問)もあるため、外出が困難な方はその選択肢も含めてご相談ください。
まずは専門家に相談することをおすすめします。
まとめ——高齢者こそ、接骨院を上手に活用しよう |
高齢者の方が接骨院に通うことは、年齢的な問題でも医療的なタブーでもありません。
むしろ、加齢による筋肉の衰えや関節の不調、転倒によるけがへの対応として、接骨院は非常に頼りになる存在です。
国家資格を持つ柔道整復師が常駐し、骨折をはじめとする外傷への専門的な施術から、慢性的な肩こりや腰の不調への自費ケアまで幅広く対応します。
保険適用の確認・施術内容・通院頻度・費用について不安なことがあれば、来院前にお電話でも構いませんので、お気軽にご相談ください。
「自分の症状は接骨院で診てもらえるのか?」と迷っているなら、まずは一度ご来院いただくことが最も確実な答えへの近道です。
高齢者の方のペースに合わせた丁寧な対応を、接骨院の柔道整復師はいつでも心がけています。
どうぞ安心してご相談ください。
静岡県熱海市清水町14-1
0557-85-0366(FAX)
定休日:金・土・日曜・祝日
側弯矯正
電気施術
鍼施術
美容鍼
交通事故治療
投稿者プロフィール

- 院長
- 静岡県熱海市にて「さかい接骨院」を運営。
柔道整復師として、スポーツ外傷から慢性的な痛みまで幅広い症状に対応している。
「どうすれば、早く改善できるか」というシンプルな考えを軸に、背骨矯正と患部への直接施術を組み合わせた独自のアプローチを提供。
手技だけに頼らず、電気治療なども併用することで、より高い改善効果を追求し、初回から変化を実感できる施術を強みとする。
腰痛・肩こり・頭痛・スポーツ障害・交通事故によるケガなど、原因に対して根本からアプローチし、再発しにくい身体づくりまでサポート。
「その場しのぎではなく、本当に良くなる施術を提供する」ことを信条に、地域の方々の健康とパフォーマンス向上を支えている。
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